正社員、パートタイマーなど雇用形態が複数ある場合、就業規則はどうすればいいのか

パートタイマー、契約社員など、雇用形態が異なる従業員がいる場合、どうしたらいいでしょうか?

正社員と労働条件などが異なる場合、正社員の就業規則には「○○については別に定める○○就業規則によるものとし、本就業規則は適用しない」と委任規定を設け、別規則を作成するのが一般的です。

パートタイマー用の就業規則や契約社員用の就業規則が無い場合、たとえばパートタイマーの人が正社員の労働条件の適用を求めてきても、会社は対抗できなくなる可能性が出てきます。
会社に複数の雇用形態の人がいる場合、それぞれの形態に対応した就業規則を整備するようにしましょう。

(1)労働者からの意見聴取は?

雇用形態の異なる従業員の就業規則を設ける場合でも、正社員就業規則の適用を受ける労働者が、それ以外の労働者を含めた全労働者の過半数を占めている場合は、正社員就業規則の適用を受ける労働者の代表者の意見だけを聞けば問題ありません。

しかし、たとえば、パートタイマーなどの就業規則を定める場合、パートタイマーの意見を聞くことが望ましいのは言うまでもありません。

パートタイム・有期雇用労働法でも「事業主は、短時間労働者、有期契約労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときは、当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めなければならない」という内容の努力義務を課しています。

良好な労使関係を築き、社内を活性化するという観点でも、就業規則の適用を受ける従業員の意見を聴くようにすべきでしょう。

就業規則にはどんな効力があるのか

労働基準法は、第92条で「就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない」と、第93条で、「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において無効となつた部分は、就業規則で定める基準による。」と定めています。

就業規則が法令に違反してはならないことは言うまでもありません。たとえ、それが正当な手続を経たものであっても、労働者代表が賛成であってもです。

また、労働協約に反することもできません。労働協約とは、会社と労働組合が、労働条件に関して合意した内容を書面にし、双方が記名押印したものです。
使用者が一方的に定めることのできる就業規則より、団体交渉を経て定められた労働協約に優位性をもたせています。