感染症リスクは常にある

本稿執筆時点で緊急事態宣言は解除されていますが、感染者は増加傾向にあり、第4波が懸念される情勢です。
この新型コロナ禍で、私たちは感染症リスクに常に晒されており、そして今後それは加速していくという現実を突きつけられました。

その要因は2つあります。

ひとつは経済のグローバル化。国境をまたいだ人の動きが盛んになり、その結果、どこかの国で発生した感染症があっという間に全世界に広がるようになっています。
それを防ぐためにはロックダウンなどの強硬策を取るしかありませんが、今回のコロナ禍では、台湾など一部の国を除くと、そのような措置を取ったのは既に感染が広がってからです。
これからも、感染症が発生しているという情報が入り、対策を検討しているうちに自国でも感染が広がるということが起こるのではないでしょうか。

もうひとつの要因は環境破壊です。かつて猛威をふるったエボラ出血熱なども、元々は自然界の中で宿主(エボラの場合はコウモリ)と平和に共存していたウイルスが、人の中に入ることにより狂暴化したと言われています。
私見ですが、感染症は棲み分けを無視して自然界を侵蝕した人類への痛烈なしっぺ返しという感じがします。

この新たな現実の中で会社はパンデミック対策をしっかりとっていかなくてはならないわけです。
コロナ禍は、わが国が抱える問題・課題を浮き彫りにしました。
そのほとんどは以前から指摘されてきたことだと思いますが、これまではそれでも何とかなっていたということでしょう。
加えて、迂闊に新しいことに手を出して情報漏洩リスクなど新たなリスクを呼び込むぐらいなら、たとえ非効率でも現状のままの方が無難という心理も多分に働いていたと思われます。
しかし今回のコロナ禍は、そのような現状維持思考を吹き飛ばし、これまでの不合理・無意味な慣行を何とかしないと立ちいかなくなるという現実が浮き彫りになりました。

パンデミック下の人材マネジメント施策と課題

パンデミックの元では人事・労務管理上の様々な課題が浮かび上がりました。

働き方をめぐる問題

一斉に出社をして同じ場所で仕事をするという、これまでは当たり前だった働き方が当たり前ではなくなりました。そして、在宅勤務などこれまでとは異なる態様でも業務は遂行できるということに多くの人が気づいたのです。

マネジメントをめぐる問題

働き方の変化により、これまでの以心伝心による「なあなあ」のマネジメントが通用しなくなりました。人事評価に集約されます。

人件費をめぐる問題

景気後退期には必ず起こる問題ですが、今回は、オリンピック開催などでまだ暫くは経済の拡大が続くと思われていた情勢下でも、突然真逆の嵐が襲ってくるという現実を突きつけられました。

在宅勤務の課題

今回のパンデミックで最も注目を集め、導入が広がった人事施策は在宅勤務でしょう。
以前から働き方改革、BCP対策の有効な手段とされながらも、なかなか踏み切れないでいた会社が多かったところ、感染症が一気に広がる状況に直面し否応なく導入が進みました。
同時に、様々な問題・課題が浮かび上がってもきています。
しかし在宅勤務で浮かび上がった問題の多くは、人材マネジメント全般にかかわる問題といえます。したがって、在宅勤務をきっかけに人材マネジメント上の諸課題を解決するという発想が必要なのです。

在宅勤務にかかる課題で最も重要なのは次の3点です。

  1. 労働時間管理・勤務管理
  2. 人事評価とマネジメント
  3. メンタルケアとハラスメント

次回からこれらの問題を順次取り上げていくことにします。

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