正社員登用制度を設計するにあたってチェックしておきたいこと

正社員登用制度を検討する際に、まずは確認しておくべきことが2つあります。
それは次の2つ。

①非正社員の人事評価制度
②正社員の人材像

非正社員の人事評価制度

登用選考でポイントになるのが、非正社員時代の勤務状況です。
これを把握するためには、非正社員の人事評価制度を整備し、実績、勤務態度などを適正に評価できているのがベストです。

でも、まだそのような制度はできていないということもあるかもしれません。
その場合、さしあたっては、登用選考の対象になる人についてだけでも、しかるべき基準で評価をするのがいいですね。

非正社員の人事評価制度が未整備という会社は少なくありません。
将来をにらみ、非正社員の人事評価制度を整備することをお勧めします。
これは、非正社員の戦力化という面だけではありません。
労務リスク、労務トラブルの予防という面でも、人事評価制度の整備は必須です。

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正社員の人材像

正社員登用基準の基本は、候補者が正社員に求められる要件を満たせると判断できるかどうかです。
それを判定するためには、正社員の役割期待、知識・能力といった「正社員の人材像」を明確にしておく必要があります。
まだそのようなものができていないという場合は、この機会にシンプルなものでいいので、社内で議論してつくるのがいいでしょう。

正社員登用基準

正社員登用でポイントになるのは、登用基準です。
これがないと、登用していいものかどうかの判断がつきません。
また、トラブルの原因にもなります。
「なぜ私が登用されなくて、○○さんが登用されるのか」といった話ですね。

登用基準には、「エントリー基準」と「選考基準」があります。
「エントリー基準」とは、「どんな人なら、正社員登用に応募できるか」ということで、正社員登用制度に応募するためのミニマム(最低)基準です。
一方、「選考基準」は、応募した人の中から誰を正社員にするかということです。

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エントリー基準

非正社員のときの人事評価、勤続期間、本人の希望などがあげられます。

選考基準

正社員の人材像がベースになりますが、ほぼ共通するのは次の3つです。

・テクニカルスキル:知識、経験など
・ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル:コミュニケーション能力など
・勤務態度:意欲、取組姿勢など

最初にお話しした通り、登用基準をどうするかが、正社員登用制度のポイントになります。
長期にわたって会社に貢献してくれる人を選ぶわけですから、ここを社内できちんと議論して決めるのがいいですね。
私がこのようなことをお手伝いするときは、「この先の「伸びしろ」があると見込めるのは、どんな人ですか」ということを聞きます。
今、目の前の仕事をこなす能力だけでなく、将来性も見るわけです。
このような視点も是非もってください。

01_1.就業規則作成 01_2.就業規則作成、見直しの実際 02_1.メンタルヘルスと就業規則 02_2.ハラスメントと就業規則 02_3.労働契約と就業規則 03.労使協定 10.採用、試用期間 11.退職、解雇 12.服務 13.懲戒 14.人事 15.労働時間 16.賃金規程 17.安全衛生、メンタルヘルス 18.育児・介護 19.ハラスメント 19_1.セクハラ 19_2.パワハラ 19_3.マタハラ 20.年少者 31.人事・賃金制度全般 32.人事等級制度 32_2.昇格、降格 33.人事評価制度 34.賃金制度 35.ジョブ型人事 36.賞与 40.モチベーション、エンゲージメント 40_2.心理的安全性 41.人材育成 45.採用 51.テレワーク 52.有期雇用、パート 53.正社員登用 54.高齢者雇用 60.社会保険 61.入社時の社保 63.事業所新設と社保 65.労災、通災 70.業界別人事・労務 71.外食・小売業の人事労務 80.ダイバーシティ、多様化 80_2.複線型人事 85.働き方改革 100.コラム