出戻り社員の活躍

4月12日の日経新聞に「多様性、生かせてますか(5)「出戻りさん」が改革先導」と題して、いわゆる「出戻り社員」が活躍する様子が紹介されていました。
きじでは、富士通でSEをしていた社員が、「顧客のサービスを企画する仕事がしたい」と、アクセンチュアに転職。しかしその後、富士通の社員と偶然一緒に働く機会があり、そこで富士通に対する信頼の高さを間近に感じ、社内にいた時は実感がなかった古巣の魅力に気が付いたということ。
一方、富士通では、退職者を再雇用する「カムバック制度」が始まっていたため、この人は古巣に復帰したということです。

他にも、退職理由を問わずに再入社ができる制度(食品大手・明治の「リ・メイジ制度」、大日本印刷の「ジョブ・リターン制度」)が紹介されています。

退職社員の復帰制度が増えている

一度退職した社員が復帰できる制度を設けている会社は以前にもありましたが、育児など退職理由を限定したものが多かったように思われます。
昨今の制度で特徴的なのは、退職理由を問うていないこと。

終身雇用慣行が根付いていた日本では、定年途中で退職することに対しネガティブな受け止め方がされていましたし、途中で退職する人を再度入社させるということもほとんどありませんでした。
「どうせまた辞める」
「会社へのロイヤリティがない」
---このように考える人が多かったと思います。
特に大企業では。(実際のところ、終身雇用慣行が根付いていたのも大企業ですから)

しかしこの空気は確実に変わっているようです。
むしろ、一度外の空気を吸ってきた者の方が、会社の良さを実感しているし、ロイヤリティもより強いと考える人が増えています。

新卒で入社し、外を知らない純粋培養の社員だけですと、どうしても価値観や発想が似通ってきます。その結果、新しい展開が生み出せなくなるだけでなく、社会常識にそぐわかったり、コンプライアンス上問題あることがあっても気づかないという弊害も出てきます。
「当社の常識は世間の非常識」などということが起こるのです。

人材の流動化

中途採用を、自社にない発想などを取り込むという狙いで行うのも同様です。

流動化はこれからの時代、必然でもあるし、必須でもあるように思います。
ではその場合、会社へのロイヤリティや会社独自のノウハウ・ナレッジの継承をどうしていけばいいか、引き続き考えてみたいと思います。