会社経営で大事なのは、働く人が会社の業績向上に貢献するようにもっていくことです。
当たり前の話ですが、その当たり前のことが当たり前に行われていないことも少なくありません。

大事なのは、「組織的一体感」を高めることでしょう。
こう書くと難しげに見えますが、要するには従業員に会社を好きになってもらうことです。
「エンゲージメント」という言葉がありますが、これも意味するところは同じでしょう。
会社へのロイヤリティを高く持ち、会社の成長と自分自身の目標が同じになっている状態が理想と言えます。

しかし改めて考えてみると、会社に対して何の不満もないという状態というのはあるのでしょうか?
多分、あり得ないと思われます。
仕事にやりがいはあるが、オフィス環境には不満、など。
大半の人はいまの会社に対して満足している点と不満な点の両方を抱えながら日々仕事をしているのが現実でしょう。
ただ、満足している度合が多ければ、全体に満足ということでその会社での勤務を続けるということです。

では、満足度に決定的な影響を与えるものは何になるのでしょうか?

たとえば社員食堂が素晴らしく日々の昼食が楽しみのひとつになっていたとしても、仕事へのやりがいが感じられない状態だったとしたら、会社へのロイヤリティは高い状態でいられるでしょうか?自己成長のために努力しようという気になるでしょうか?
その可能性は低いように思われます。
(このあたりは、ハーズバーグの「二要因論」につながる話になりますね。この話はまた機会を改めてしたいと思います)。

以上から、組織的一体感を決定づけるのは、①仕事そのもののやりがい、②自己成長、③会社の方向性や目標への共感の3つになるように思います。