根強い年次意識、同期意識

「〇〇は同期で一番出世」
「自分は1年遅れた」

こんな会話が日本の会社ではよく聞かれました。
年次意識、同期意識は、伝統ある企業では根強いですね。
私も会社員時代、年配の方が「〇〇と〇〇は同期」とか「〇〇は××年次」などと言うのをしばしば耳にし、「よく覚えているものだ」と感心したものです。

年功序列慣行が根強いのも分かりますね。

「遅い」昇進・昇格

このような日本企業の昇進・昇格の特徴のひとつが、「遅い」ということです。
年功と共に徐々に賃金が上がっていく仕組みと整合しています。

そして、同じ学歴・同じ卒業年次であれば、ある程度の階層(課長あたりか、部長代理あたり)までは、数年の差がつく程度で、概ね一斉にあがっていきます。
多少遅れても、その階層に到達すれば、再スタート。同じ横一線で出世レースとなります。
もちろん、先に課長になった方が、課長としての経験が多く積めますから有利ではありますが、絶対ではありません。実際1~2年程度の差であれば、その上の部長代理や部長に到達するのが同時になったり、逆転するのは十分可能です。

このような仕組みのため、日本の会社員の多くは結構長きに渡って出世レースを繰り広げてきました。
「日本の会社は定年近くまで全員が社長を目指してレースをしている」と言われるゆえんです。

また、人事異動によるジョブローテーションが定期的に行われ、技術系専門職など一部を除いて、ゼネラリストが育成されてきました。
私見ですが、このことも遅い昇進につながっていたのかもしれません。
業務の幅が広いバランスの取れた人が多く、特定の分野に秀でた「突き抜けた人」は出にくくなるでしょうから。

また、この仕組みは、年功序列型人事、終身雇用慣行が前提となります。
加えて、職務分担が、良く言えば柔軟、悪く言えば曖昧という状況と相性がいいと言えます。

この長期にわたって「ふるいにかける」やり方のメリットは、人事に大間違いが生じないという点にあります。
どこかで不適切な評価がされても、数年かけて是正されていく可能性が十分あるからです。
また働く人にとっては、相性の悪い上司にあたっても、ローテーションがありますから、数年我慢すればいいということになります。
そして、ローテーションをい通じてその人の適性を見極めることもできます。

これからの昇進・昇格のあり方

しかしデメリットもあります。
何より、成果を上げても人事になかなか反映されません。
賃金だけでなく、ポストやそれに伴う権限・責任もですね。

これが特に専門性の高い職務に就いている人、成果を上げている人にとっては不満のタネとなります。
さらに、この仕組みは伝統的な日本企業の人材マネジメント、すなわち、男性・壮年・正社員を中心に据えた人材マネジメントを前提にしています。

女性、高齢者、非正社員など、多様な人材を活用していこうとすると、ここは大きなネックになります。

多様化の時代に対応できる仕組とは言えません。

この仕組みを支えているのが、年功序列型人事でした。
今後は、個々の社員が担っている役割、担当している職務を基軸にしたやり方か、職能型であっても職務や役割との関係を意識したやり方に変革していくことが必要と思われます。

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