ジョブ型採用を行う会社が出てきている

大企業の一部で「ジョブ型採用」を実施する動きが出ているようです。
6月2日の日経新聞によると、専門知識や技術をもつ高度人材を取り込もうというねらいのようです。
このような人材が新卒学生にどのぐらいいるのかという気もしますが…

もっとも、これが主流になっているわけではないようです。当然と言えば当然ですが。
ただ、主流になるかどうかはともかく、このような動きはこれまでの採用活動のあり方に再考を迫ることになるとは思います。

ジョブ型か否かにかかわらず採用基準の明確化が重要に

ここではジョブ型採用を、「採用する人材に担ってもらう職務内容、職務要件(職務に必要な知識、スキル)を明示し、それに基づいた選考を行うこと」と定義します。

このような採用を行った場合、入社後のその人のキャリア形成、活用をどうしていくのかという問題・課題が出てきますが、この点についてはまた別の機会に述べることにします。

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採用活動に関していえば、ジョブ型採用の動きは、採用基準を再考するきっかけになると私は考えます。
これまでの多くの会社では、基準があって無いような採用活動をしていたように思います。極論すると、面接官の経験と勘に頼ったような。

それが象徴的に現れているのが、多くの(ほとんどの)会社の採用基準にあるのが「コミュニケーション力」。
確かに社会人にコミュニケーション力は重要ですが、あらゆる仕事に必須なのでしょうか?
また、どの仕事、どの会社でも、このスキルは同じなのでしょうか?
たとえば、百貨店販売員のコミュニケーション力と、新規事業企画を担当している人のコミュニケーション力は同じなのでしょうか?
本質的な部分は同じかもしれませんが、具体的なスキルは異なると考えるのが自然ではないかと思われます。
それを汎用的な「コミュ力」として「我が社の求める人材」を採用できるものでしょうか?

人材スペックということをよく考えよう

それに対してジョブ型採用では、人材スペックをあらかじめ明確にすることになっています。
これをしておかないと、「ジョブ型採用」は成り立ちません。

しかし、この「採用したい人材スペックを明確にする」というのは、ジョブ型か否かに関わらず重要なことなのです。

あらかじめ職務内容をなどを絞らない採用(いわゆる「ゼネラリスト採用」)では、採用する人材の一般的・汎用的な能力を判定することになります。

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しかし、その際にみる汎用的な能力についてもこれからは---
・その能力の具体的な内容
・どの会社にもあてはまる能力と、自社に特に必要な能力
---といったことを明確にする必要があると思われます。

「特定の専門性を見ないのだから、基準は曖昧でもいい」というわけにはいかないということですね。

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