「公平な制度」と言うものの

人事制度、賃金制度において公平さは重要な要素です。
公平さを欠いた制度は、必ず行き詰ります。

しかし、この「公平」という言葉は、結構厄介なものです。
そもそも、公平感というのは、主観的なものです。したがって、万人が公平と感じるということはあり得ません。
まず、ここをしっかり押さえておきましょう。

では、公平さを目指した人事制度、賃金制度作りなど、やっても意味はないのではないかと思うかもしれません。
しかし、それは間違いです。
できる限り公平感のある人事制度、賃金制度、「なるほど感」のある人事制度、賃金制度を目指す必要があります。
万人が公平と感じる制度はあり得ませんが、万人が不公平と感じる制度はあり得るからです。

公平の2つの側面

さて、この公平感には、2つの側面があります。

ひとつ目は「結果の公平」。
もうひとつが「手続の公平」。

結果の公平は、読んだ通りです。
人事評価結果や賃金改定結果について、公平と感じるかどうかということです。

この結果の公平が、人事制度、賃金制度の目標です。
可能な限りこれに近づこうとするのが、人材マネジメントの営みといってもいいかもしれません。
ただ、これを完全に実現するのはまず不可能といっていいでしょう。

一方、手続の公平とは、決定までのプロセスや方法に公平感があるかどうかということです。
たとえば、人事評価基準が作成されているか、評価手続はどうなっているか、などです。

手続の公平感がポイントに

ここでポイントになるのが、2番目の手続の公平です。
それは次の理由からです。

1)「最後の砦」である
2)やり方次第でかなりのレベルにいくことができる

手続の公平感は「最後の砦」

では、手続の公平が「最後の砦」というのはどういうことでしょうか?

それは、人は結果の公平が満たされていないと感じると、手続の公平に目がいくというこということなのです。

たとえば、自分の人事評価結果に納得していれば、それで話は終わります。
その評価がどのような手続で決まったのかということに関心は向きません。

しかし、評価結果に納得がいかないと感じると、今度はその評価が、どのような基準、手続で決められているかに関心を持ち始めます。
そして、もしいい加減なものであったり、基準や手続通りの運用がなされていないと、「冗談ではない」ということになり、一気に不満が高まります。

やり方次第でかなりのレベルに

2つの公平感のうち、「結果の公平」を万人に対して保証することは、まず不可能です。
その点では「手続きの公平」も同様なのですが、こちらは、会社のやり方や努力次第で、かなりのレベルにもっていくことができます。

賃金制度、人事評価制度をきちんと検討・設計し、設計にのっとって運用するということは、働く人の納得感という点からも重要なポイントになるのですね。

わが社の人事評価制度、賃金制度をどうするか

以上、今回は人事制度、賃金制度で重要な要素になる「公平感」について解説させていただきました。

会社が発展していくうえで、人事制度、賃金制度の整備は欠かせません。
ヒューマンキャピタルは豊富な経験と専門性を元に、丁寧なヒアリングと綿密なミーティングをもってクライアント様に最適な制度をアドバイスをさせていただきます。
ぜひ一度、ご相談ください。