働きやすさの追求がダイバーシティ人事のポイント

ダイバーシティに対応する人材マネジメント施策でポイントになるのが、「働きやすさの追求」ということです。
働きやすさの追求が、多様な人材の惹きつけ・引き留めにつながり、それが会社の成長につながるということですね。

働きやすさを追求した人材マネジメントで考えるべきは次の3つになります。

  1. 働く時間と場所の柔軟性
  2. 働きづらさの解消
  3. 心身のケア
avatar
人事・賃金制度、労務、就業規則、社会保険手続のご相談に専門家が真摯に対応致します。→「ご相談、お問い合わせはこちらから」

働く時間と場所の柔軟性

ダイバーシティ人事に欠かせないのが、働く時間と場所の柔軟性です。
この2つの柔軟性の実現により、①生産性・創造性、モチベーションのアップ、②働く人のハンデキャップの解消・緩和が期待できます。

働く時間の柔軟性

  • 柔軟な働き方につながる労働時間制度として、フレックスタイム制と裁量労働制があります。

フレックスタイム制は、始業・終業の時刻や働く時間を自分で決めることのできる制度です。
この制度では、働く時間を自由に決められるフレキシブルタイムと、必ず働かなくてはならないコアタイムを決めます。

フレックスタイム制では、フレキシブルタイム中の業務指示、会議開催などはできません。
「要請」は法的には可能ですが、上司からの要請は業務命令に等しい受け止めをされることが多く、制度の形骸化につながります。働く人本人の自主決定という制度の趣旨を理解した運用をすること、そして業務アサインに計画性をもたせることが必要です。

裁量労働制は業務遂行の手段や方法、時間配分等を働く人の裁量にゆだねるやり方で、「専門業務型」と「企画業務型」の2つがあります。

労使協定または労使委員会の決議によって定められた時間が労働時間とみなされます。

ただし、裁量=放任ではありません。アサインした業務の目標の共有、適切なタイミングでの報告、指導などは必須です。

avatar
人事・賃金制度、労務、就業規則、社会保険手続のご相談に専門家が真摯に対応致します。→「ご相談、お問い合わせはこちらから」

働く場所の柔軟性

  • テレワーク、在宅勤務が代表例です。
  • テレワークとはパソコン、インターネットなどのIT技術を活用して、会社から離れた場所で仕事をすることで、在宅勤務、サテライトオフィスなどの形態があります。

また在宅勤務はその名の通り居宅で仕事をすることで、テレワーク、自宅持ち帰り仕事などがあります。

このようにテレワークと在宅勤務は重なり合っている部分が多く、在宅勤務といえばテレワークを指すのが一般的となっています。

テレワークによる在宅勤務(以下「在宅勤務」とします)はBCP(事業継続)の面でも有効です。
一方、セキュリティやコミュニケーション手段などがクリアすべき課題です。

働きづらさの解消

  • 育児・介護をしながら働き続けることのできる両立支援策と、高齢者、障碍者、LGBTなどのハンディキャップがある人への施策の2つになります。

両立支援策

育児休業、介護休業、時短勤務、時間外免除・制限などの法的枠組みがあります。
まず、会社の制度を法に適合したものとすることが最低条件となりますが、加えて、会社の実情に合わせて、法定より長い休業制度を設けるなど会社独自の施策を検討していきます。

また、これらの制度が利用しずらいものとならないよう、制度の周知、マタハラ防止策などの施策を講じます。

ハンディキャップ解消策

時差出勤、時短勤務、在宅勤務など本人の状況に合わせた柔軟な勤務体制やバリアフリーなど働きやすい職場環境の整備を検討・実施するとともに、社員教育、特に管理職の意識改革を進めます。

avatar
人事・賃金制度、労務、就業規則、社会保険手続のご相談に専門家が真摯に対応致します。→「ご相談、お問い合わせはこちらから」

心身のケア

これまで述べてきた通り、ダイバーシティ経営とは多様性の受け入れを意味します。

これまで主流だった人材マネジメントは、異質なものを排除した同質的ムラ社会マネジメントだっといっていいでしょう。
固定化された同質的メンバーシップの中での、年功序列を基軸にした人事評価・処遇が主流だったのです。

一方、ダイバーシティ人事の元ではそのようなやり方は通用せず、職務を基軸にした人事制度に移行する必要があります。
その元で、働く人の属性は捨象され、全員がフラットな状態で成果・貢献度が問われることになります。

性別などといった本人にはどうにもならない要素で処遇に差がつく不合理さは解消されますが、一方で上記のようなやり方は働く人にこれまでとは異なるテンションがかかります。

モチベーション高くアグレッシブでいられる間はそれでも問題ありませんし、むしろその方が心地良いでしょう。
しかしいつもそのようにいられるとは限りません。
人間はそこまで強くないのです。
職務を基軸に成果や貢献度をきっちりと問う制度を入れる場合、同時にメンタル面でのケア体制を整えることが必須なのです。

  • メンタルヘルスケアにかかる法的枠組みには、長時間労働者への面接指導とストレスチェック制度があります。
  • また時間外の上限規制もメンタルヘルス対策という側面があります。

会社が最低限やるべきことは、このような法的枠組みに適うようにすることです。

  • 心の健康づくりには「セルフケア」、「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、「事業場外資源によるケア」の「4つのケア」が有効とされています。
  • さらに、心身の不調で労務につけなくなった場合の休職制度、復職支援制度なども整備しておく必要がありますね。

これからの人事制度、賃金制度をどうするか

ダイバーシティ、多様化への対応は人事制度、賃金制度の整備があってこそ実現できます。
ヒューマンキャピタルは豊富な経験と専門性を元に、丁寧なヒアリングと綿密なミーティングをもってクライアント様に最適な賃金制度をアドバイスをさせていただきます。
ぜひ一度、ご相談ください。

Related Posts