人事評価基準づくりで大事なポイントは

人事評価基準を作るうえで大事なポイントが2つあります。
ただ闇雲に、さあどのような基準を設定すればいいだろうと始めるのは、あまり良いやり方とはいえません。
ではそのポイントとは何か?
1つは、どの部分に着目して評価をしているのかということ。
もう1つは、結果を意識して基準を作るということです。

どの部分に着目して評価基準をつくるのか

これは会社が人材を活用して、成果を出すまでの一連の流れと関係してきます。
この流れを私は「人材マネジメントサイクル」とか「人材活用サイクル」と呼んでいます。

人材マネジメントサイクルは次の3つの段階に分かれます。

  • リソース(インプット)
  • プロセス(スループット)
  • アウトプット

リソース

リソースというのは、人材そのものです。
その人がどのような能力を持っているのか、どれだけ経験を積んでいるのかといったことですね。
したがって評価基準(評価要素)としては能力評価ということになります。

プロセス

次はプロセスです。
これはその人が自分の能力を活用して、与えられた仕事をこなしていく過程を指します。
従って評価基準(評価要素)は、その人がどういう実際にどのような行動をとっているのかという行動評価と、その仕事にどのような姿勢で取り組んでいるのかという情意評価の2つになります。

アウトプット

アウトプットというのは文字通り出力ということで、これは成果評価が対応します。

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評価基準と最終結果との関係

例えば当社の営業では対人コミニケーション能力が大事だということであれば、営業職の評価基準に「コミニケーション」という評価項目を立て、その内容や着眼点を記述します。
その際に大事なのは、どのようなコミュニケーションを取れば営業成果が上がるのかという観点です。

「コミュニケーション」という用語は曲者です。
コミュニケーション能力やコミュニケーション行動を、どうでもいいとか必要ないと思う人はあまりいません。
「あった方がいいよね」となります。

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しかし、なんとなくこういう評価項目が必要だということで、業務の内容や、期待されている成果と無関係に評価項目を設定してしまいますと、それが優れていたからといって会社の業績に結びつくとは限りません。

・その業務においてコミュニケーション能力はどの程度重要なのか
・その業務におけるコミュニケーション能力とはどのような内容なのか
こうしたことをきちんと押さえて作業を進める必要があるのです。

業務と評価項目の間には、当然のことながら密接な関係があるのですね。

また、会社の目標や戦略との関係も重要です。
これらを実現するにはどういう能力が必要なのか、どういう行動をとって欲しいのかといったことを考えて、評価基準を設定していく必要があるということですね。

これからの人事制度、賃金制度をどうするか

人材の活性化・戦力化、公平で納得性のある人事マネジメントにおいて人事評価制度は重要なポイントになります。
ヒューマンキャピタルは豊富な経験と専門性を元に、丁寧なヒアリングと綿密なミーティングをもってクライアント様に最適な賃金制度をアドバイスをさせていただきます。
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