|
 |
 |
 |
労働契約とは?会社はどうすれば? |
|
◆人を雇う=労働契約を交わす、ということです
あまり意識はしていないかもしれませんね。特に正社員を採用する場合、契約書を交わすということはあまりないでしょうから。
「契約」というのは、元々は民法の世界の話です。 そして、民法にも「雇用契約」に関する定めがあります。
「雇用契約」と「労働契約」。 似たような言葉ですね。 違いはあるのでしょうか?
◆民法の「雇用契約」
民法には、こんな条文があります。
民法第623条(雇用) 雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。
民法はこのように雇用を定義し、以下630条まで、雇用に関する定めを置いています。
この民法の基本原理は「契約自由」 つまり、対等な当事者同士が、自由意思で結ぶということでなのです。
しかし、雇用の場でそれが現実的と言えるでしょうか?
会社と一個人が向き合った場合、立場的に強いのは会社です。
最近はいろいろなケースがあり、一概に全部そうだとは言い切れない面もあります。 でも、基本的にはそう言っていいでしょう。
そうなると、もし契約自由の原則を単純に適用すると、雇われる側は不利な労働条件を強いられることが起こります。 つまり「対等」と言いながら、「対等」なっていないわけです。
それを修正しているのが、労働基準法をはじめとした一連の労働保護法規です。 この中で、賃金、労働時間などの労働条件の最低基準を定めています。
つまり労働契約とは、「労働法の保護を受けた雇用契約」と言っていいでしょう。
◆労働契約の内容は?
これはとても多岐に渡ります。 人を雇うことにかかわる、ほとんどすべてと言っていいでしょう。
項目を列挙すると、次の通りです。 ・採用、内定、入社 ・勤務地、業務内容 ・労働時間、休日、休暇 ・賃金、賞与、退職金 ・人事異動 ・休職 ・懲戒 ・安全衛生、災害補償 ・退職、解雇
これを見ていて、違和感を感じた人もいるかもしれませんね。
「人事異動が労働契約?」
そうなるのです。
なぜか?
どの部署で、どんな業務をするのかも、労働契約の内容になるからです。 ということは、それを変更する、つまり人事異動は、「契約変更」ということになるのです。
「では、人事異動や、担当業務の変更をするとき、いちいち契約変更の手続きを取らないといけないのか?」 こんな疑問も出るでしょう。
現実にはそんなことはしていないのがほとんどです。 (契約社員で、業務を限定した契約をしている場合などは、必要になりますが)。
しかし、概念的には、人事異動というのは契約の変更になります。 それを可能にするには、それなりの措置が必要です。
また、従業員の意に沿わない人事異動を強行すると、いろいろと法的問題を起こすこともあります。
◆会社は何をしなくてはいけないか?
世の中、コンプライアンスということが盛んに言われています。 労働法の世界も同じです。
・「個別労働紛争」の急増 ・過労死、メンタルヘルス問題の急増 −−こうしたことから、会社はこれまで以上に法令を意識した対応を取らないと、思わぬところでつまずくことになります。
「労務リスク」、「コンプライアンスリスク」の観点が重要なのです。
もう一歩進んで考えてみましょう。
最近は新聞でも、ほぼ毎日のように人事制度や労働法、労務問題に関するニュースが報じられています。 そして誰もが、将来不安を感じながら働いているのが現実でしょう。
そんな中、自分の会社が法令にきちんと向き合い、従業員のことを真剣に考えた経営をしているか、まったくおざなりにしているかで、従業員のモラール、モチベーションは格段に違ってくるでしょう。 それは、確実に会社の業績に影響を与えます。
つまり、会社が労働契約への理解をしっかりもつことが、会社の存続・発展に不可欠になっているのです。
 |
|
|
 |
| Copyright(C) 2008 HRMオフィス All Rights Reserved. |
|
 |
|